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解ったようなポプラの木

茄子紺のインクが滲むのを眺めていた
少しずつ広がるそれは私自身の告白なのか
誤解をまねく言い訳みたいな
照らされる表面のざらつきを
確かめるように走る角張った文字
そこに風があることを 私は知らない

ペンキのはげた窓枠の向こうに
解ったような顔のポプラの木
少し淋しそうな彼の肩に積もる雪はまぶしく
「ながい冬が始まるのか. . . . 」と
聴こえそうなぐらい 君は近い

駆け足で過ぎる時を抱きしめるために
私は曲がっていた膝を直ぐにのばそうとした
だけど汗ばんだ手のひらに留まる君はなく
ため息と暮らす私の日常を浮き彫りにする
古ぼけた緑色の椅子があるだけだった

おせっかいにはうんざりの私だったが
思うところを口にすると壊れそうな気がした
見て見ない振りがいちばん楽でいいのだが
後がない私にはそれもできない
信実がまかり通る輝きのある場所なんか
そうだ 私は囚われていたのだ

ジングルベルが聴こえる前に 私は
くつわを解かれ駆けだす靴になれるだろうか
つけた足跡を消してしまう雪を眺めて
小躍りする膝に勇気を持てるだろうか

解ったような顔のポプラの木
少し淋しそうな彼の肩に積もる雪はまぶしく
「根雪には まだ早い. . . . 」と
こころの奥でつぶやけば
風のなかで ふと
君の声がした
22:05 | VERY GOOD !! | comments (11) | page top↑
野良犬のうた | top | あの丘こえて

コメント

# No title
こんにちわ。
捕われ続けたその人が、
捕われている事に気づいた時、
残るのは、殺伐とした平野で
捕われていた事さえ懐かしくなるのかもしれません。
そんな気持ちになりました。

結局 捕まる。
そして捕まってしまう事が、不幸せでも
彼の幸せなのか。
by: fishhead | 2008/11/12 00:34 | URL [編集] | page top↑
# こんばんは
fishheadさん、
コメントありがとうございます。
じつは僕はひそかにアナタのファンで、
世界観というか、匂いというか。
ある意味、ぼくは全ての人が囚われていると
思っていますし、病んでいない人なんかいないとも。
また、こちらからもお邪魔します。
今日はありがとうございました。
HOBO
by: Mr.HOBO | 2008/11/12 01:04 | URL [編集] | page top↑
# No title
いつもながら深い詩ですね
根雪ゎ心に冷たく降り積もって
いつまでもいつまでも体温を奪って行きます

ポプラの木が敵にも見え、味方にも見える
不思議な感覚です
by: 愛音 | 2008/11/12 04:28 | URL [編集] | page top↑
# 管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
by: | 2008/11/12 06:32 | URL [編集] | page top↑
# 不思議です
読む度に、カタチを変える。
幾通りもの世界に牽かれる感じです。
素晴らしいです。
by: nora | 2008/11/12 20:01 | URL [編集] | page top↑
# ノラさん
この作品はちょっとだけ力が入りました。
冬を迎える覚悟というか、あきらめというか、
惰性にならないように心を作る時期でもあります。
北の国はきびしーのです。
HOBO
by: Mr.HOBO | 2008/11/12 23:12 | URL [編集] | page top↑
# 愛音さんへ
いつもありがとうございます。
季節の変わり目になると頭が変になる人がいますよね。
それは僕です。とくに秋から冬は。きびしーです。
文芸を意識した、深み。
そろそろアルバム作りにはいります。
HOBO
by: Mr.HOBO | 2008/11/12 23:17 | URL [編集] | page top↑
# おはようございます
一言では言い尽くせないような……
とても静かで深いものを感じます。

> 思うところを口にすると壊れそうな気がした

人は無意識に壊さぬよう、囚われの枠の中で
もがいてしまっているものなのでしょうかね……。
じわり、と心に沁みこんでくる詩です。ありがとうございます。
by: ruina | 2008/11/15 08:42 | URL [編集] | page top↑
# ruinaさん
仕事、創作、表現活動と、
充実した日々を送っていると思います。
病んでない人のほうがめずらしく、こころ、
突き詰めてゆけばこんな詩ができてしまう。
いつもありがとうございます。
HOBO
by: Mr.HOBO | 2008/11/15 09:25 | URL [編集] | page top↑
# No title
こんばんは。西欧の匂いがするような詩ですね。例えばバイロン、ハイネなど古典的な感じがする作品ですね。HOBOさんのイメージは東欧でしょうか。私の意識の中には、
O.Henlyの『最後の一葉』の一場面を思い出してしまいました。
枯れ葉が全部散るときは彼女も死ぬときと思い込む、嵐の翌日、枯れ葉は一枚残っていた。一枚の葉は老画家が壁に描いたものであった。
O ・Henly服役中の作品だったかもしれませんね。
『最後の一葉』は高校の学校祭の我がクラスの2年時の演目でした。
当時、私は美術部で舞台の小道具や背景を担当していました。脚本はO君とか、
私の好きな2節は・ジングルベルが聴こえる前に私は/くつわを解かれ駆けだす靴になれるだろうか/です。


by: t.gray | 2008/11/16 02:50 | URL [編集] | page top↑
# t.grayさん
O.Henlyは近いかもしれないですね。
モンブランの万年筆で原稿を書いているときに
その文字を見ていて浮かんだ作品です。
濃紺のインクはとても素敵で、Bタイプのペン先は
ぼくの筆圧にも耐え、絵のような文字を書かせてくれます。
「書く」ことは「考える」ことですから、書く道具に
こだわることは、考えることにこだわり、執着することに
つながります。渦中に居る自分はとても独りよがりで、
距離をおいて眺める自分は「素」ですから、風景のなかに
泳がせることもできるのです。風景の見えない詩は標語の
ようなものですよね。引き立て役のないぼくのブログは
まるで弾き語りの表現場のようで、つよくならなければと
つくずく。弾き語りで自立できない作品は、バンドをつけても
駄目だから。写真もない、説明文もない、ただの「詩」。
こだわりはそこなのです。
O.Henlyか、ん、するどいな。
やるね、おぬし。
HOBO
by: Mr.HOBO | 2008/11/16 03:18 | URL [編集] | page top↑

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