わからない2009 / 02 / 24 ( Tue )
丘をのぼると見えるもの
幸せそうな灯りと 木の上に光る雪 ああ くりかえすことの意味が 今日をむかえる意味が わからない さっき歩いた道を 誰かが歩いた道を歩いている 温もりを探してみるが すれ違いの音があるだけで 寄り添う風も吹こうとしない 全部ひとのせいにして 逃げだしてしまおうか わからない 自称賢者の声を耳にしたが 中身の薄さに驚いた 創ることは削いでいく作業だと 自称賢者はわからないのだ ぼくは君にはなれない ぼくはぼくにもなれない だから わからない 液晶の上にあるプライドは 身の丈に等しい平坦な主張だ 名前を変え場所を替えつぎつぎと よくもまあ さらす恥があるものだ 品格も無い自分じゃない誰かでもない 雑記帳のようなノートを なぜ破ろうとしないのか わからない のぼりつめるものを抱きしめ 果てて行く空しさをまた抱きしめる 埋めようとする隙間を愛というなら ぼくに愛と呼べるものはない 専用と呼べる愛しきひとを ぼくはまだ知らない 空しさは止まらない だから わからないのだ いまならまだ間に合うと言われ ぼくはぼくのいるバス停まで走る だけどぼくがいるはずのバス停にあるものは 見え透いたぼくの抜け殻だったのだ わからないな わかってるさと呟き 今日を生きる群れのなかを行く 肩をぶつける勇気もなくて 立ち止まると邪魔になるからと言われた ぼくは歩くしかない ぽっかりと空いたぼくの席に きっと誰かが座るだろうな ねえ ぼくがこの旅に欠席しても 気づく風あるだろうか わからない わからないな 丘をのぼると見えるもの 幸せそうな灯りと 木の上に光る雪 ああ くりかえすことの意味が 今日をむかえる意味が わからないのだ |
コメント
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丘をのぼると見えるもの 幸せそうな灯りと 木の上に光る雪....
北国の、雪の夜の寂しさと人恋しさは、そこに生まれ育った人でないとわからないものかも知れません。が、HOBOさんの詩はどうしていつも寂しげなのでしょう。ご自分のことではない、stage上のこと、とはおっしゃいますが。 原罪、というもののもたらす寂しさですか?
いい、いいんじゃないですか。
思いが一杯、つまってる、そんな感じをうけました。 生意気すんません。 じゃ、また。
いつもありがとうございます。
寂しい詩ばかりで。 ひとりが好きなんですがね、やっぱり寂しい。 たくさん人がいてもお金があっても、なんか寂しい。 んー、困ったなあ。 HOBO
光隆[こうりゅう。]さん
ありがとうございます。 ぜんぜん生意気じゃないですよ! それどころかこういうコメントのほうが響くな。 なんかわかんないけど、「いい!」みたいな うれしいっす、こういうの。 またきてください! HOBO |
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