スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:-- | スポンサー広告 | page top↑

ブラウン先生のトラック

ぼくは石の上に立って唄う
風は友だちを連れてきた
肩の向こうから口笛が聴こえ
それに合わせて唄うぼくだった

10Kmむこうの村から
ワラを積んだトラックがきた
ぼくの横を通るときブラウン先生が笑った
クラクションは一度だけ
誕生日の祝いだった

「出て行ったきり戻らない父親のことを恨んではいけないよ」
ブラウン先生はいつもぼくにこう言った
日曜の朝はここで唄うんだ
十字をきって石の上に立ち唄うんだよ
飲み込んだ汗や泪の数をもうかぞえることはしないよ先生!
ワラを積んだトラックのあとを追いかける少年
ぼくはもうあの少年ではない

ぽろろんぽろろん
風に乗って
ぽろろんぽろろん
風が運ぶ
ぽろろんぽろろん

砂埃のずーっとずーっとむこう
なんとなくクルマのかたち
ブラウン先生のトラック
どことなく
父さんのかたち





22:48 | VERY GOOD !! | comments (5) | page top↑

空に向かっておじぎをしよう

場ちがいかなと思う
ぼくの居る場所にきみが居ない
羽根があればね
空をわたっていけるのに

ふさわしくないという意味じゃなく
きみのお似合いはきっとぼくだから
声の色を確かめながら
空に向かっておじぎをしよう 

屋根の上に放り投げた靴が
上を向いたら笑っておくれ
もしも下を向いて泣いていたら
雲よ!おまえに頼みたい

きみのお似合いはきっとぼくだから
声の色を確かめながら
空に向かっておじぎをしよう
空に向かっておじぎをしよう




09:00 | VERY GOOD !! | comments (5) | page top↑

タクシードライバーの日報

この街は俺の街じゃないな
あちこちに淋しそうな窓がある
手をふるのは待ちぼうけの女
そこで果てるほど俺は落ちぶれちゃいねえ

自慢の歌が聴こえる酒場がある
そこは古ぼけたネオン
渇ききった音にバーボンの香り
ウインクすればついてくる女がいた

つまらない事件をしょいこんだ俺は
いつも帽子を深くかぶって走った
街は俺のどこに雨を浴びせる
雨宿りに情をいれることはない

なにが正義なのか唄えるやつをここ連れてきな
俺はそいつの上着の内側にある魂胆を指差すだろう
言葉につまりながら唄う歌ほど面白いものはない
しらけた客は苦い酒を飲むのだろう

きのうの罪が今日の夢につながるのなら
罪を犯したやつだって幸福になれることになる
悲しみに打ちひしがれた独房の窓に
突き刺すような黒い雨が降る

ここから見えるすべてのものを
みんなこの手でぶち壊してしまえ
無責任が服を着た役人の眼をくぐりぬけ
うまくやれればそれでいいのだ

ああ ! この街は俺の街じゃないな
救いようのない偽善ばかりが胸をはっている
地べたにこびりついた指紋を拭き取り
俺がいた証しなど消してしまうがいい

べつに俺じゃなくてもいいなら
わざわざ俺を選んで手をあげることはない
猫を乗せたタクシーのことを想いだした
のどを鳴らす猫のような客を探すのだろう

「お客さん、どこまで走りますか?」
俺はタバコを吸いながら客に言った
「この車、禁煙ですよね運転手さん!」
「んん?いやなら他を探せよな!」

こめかみにあてた銃口は嬉しそうに唄った





07:17 | VERY GOOD !! | comments (3) | page top↑

青春というリアル

これほど滑る靴底はなかった
ずいぶんすり減ったかかとだった
くりかえし責められるとイヤになった
それほど僕は疲れていた

この街に休まる場所はなかった
だれの腕でもいいいからその中で眠りたかった
愛してくれとは言わなかった
言葉はうやむやと果てていく空だった
君に会いたいと思った
君のほうがよかった

僕らしくないのはわかっていた
夕暮れはいつのまにか黒くなった
僕あての手紙がないか郵便受けをのぞいた
探し物は自分自身の魂だった
なにかが違っていた
誰かが笑っていた
笑うしかなかった

過ぎて行く日々は遠い遠い道のりだった
だとしたらこれからの道はうんざりとした歩みだった
公園のはしっこに古びたシーソーが見えた
ぎーぎーときしむ音だった
僕は帽子を深くかむった少年を見た
シーソーはいつも少年のほうに傾いた
ひとりでシーソーはむずかしいと思った





09:08 | VERY GOOD !! | comments (2) | page top↑

しあわせをつないでいこう

こうして
しあわせをつないでいこう
もしも誰かがぼくの子を産んで
そしてその子がまた誰かに恋をして
この空の下アスファルトの上
雨にうたれて泣きそうになっても
無駄な命なんてないんだ
なにひとつ無駄なことなどないんだ

こうしてここでまた会おう
しあわせをつないでいこう

22:48 | VERY GOOD !! | comments (0) | page top↑

あの山のてっぺんから

おれは
口でしゃべるより
こころでしゃべるほうが
ずっとおしゃべりだ

こころが
勝手にしゃべるんだ

あの山のてっぺんから
雪が消えるころにね
きみを迎えに行こうかな

いまはまだ雪んこの中
おれは凍えちゃいないよ
遅い春になるのかな

あの山のてっぺんから
雪が消えるころにね
22:37 | VERY GOOD !! | comments (0) | page top↑

それがホンモノのぼくの空だった

ずっと眺めていたんだ
ニセモノの蒼さをまとった空
ぼくは渇いていたから雨も欲しくなった
だからしみ込んだものを抱きしめながら寝た
朝がくるといつもニセモノの蒼さがぼくの上にある
ずっとそれを抱きしめていたんだよ

インディゴのシャツを着た空
それがホンモノのぼくの空だった
色のないなにもないよるべない雲が
ぼくに唄えと語りかけてくる
風の上に書いた文字は雨に飛ばされ
また書いてそしてまた飛ばされた
逃げまわるのはもうやめよう
ぼくを探してほしい
好きなひとを選ぼうとするより
ぼくを好きだと言ってくれるひとを愛せばいい
それがいい

もう野球帽を深くかぶり顔をかくして歩くことはないのかい?


05:23 | VERY GOOD !! | comments (0) | page top↑
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。